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2004 12月某日 |
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秋風が妙に心地良かったことを覚えている 2004年10月だった
食欲の秋だからという、単純な理由から食材の宝庫である、ここ北陸で 食べ歩きを満喫していた私の耳に入ってきた一言
「フレンチのお店で最後に和菓子を出すところがあるらしい」
しかも器は私が扱わせて頂いている虚空蔵窯の器を使ったものがでる というのだから興味が湧かない訳がない
私の頭の中で虚空蔵窯の器とフレンチ? 最後に和菓子?
百聞は一見にしかず
珍しくフットワーク軽く、翌週のランチには、そのお店へ足を運んでいた 文豪が愛した犀川のほとりにそっとたたずむ店構えで迎えてくれた それがラシェットとの出会いでした
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店に入ると、ひとりの女性が気さくな笑顔で私を迎え入れてくれた
席につき、お昼のコースを頼む
柔らかい秋の日差しが差し込む窓際の席、キラキラと光る犀川の流れを 眺め料理を待つ事も食事のひとつに思える
普段、フレンチを目当てに出かける事は、ほとんど無かった私 それは北陸という土地柄、食材のみで勝負できるお店が多いからである
日常の慌しさから開放され始めたその時
最初の一品が目の前に静かに置かれた
食材の色が鮮烈に目に飛び込み、そして自分でイメージしていたフレンチ とは違うことを、その瞬間感じとった 実にシンプルなのである
素材を主役にしているシェフの心配りに北陸の料理人の気質を悟る
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写真の器 虚空蔵窯 水元一良 作
煎茶碗 赤絵 |

全ての料理を食べ終え最後に出されたデザートが"噂の和菓子"だった
煎茶とともに運ばれてきた和菓子を口に含み日本人である幸せを 実感し余韻を楽しめるのは魅力的である
全体的にリラックスして楽しめるフレンチだが最後の和菓子が、さらに 心を丸くさせ開放感を与えてくれるように思えた
さて、気になる器についてだが、コースの中でところどころアクセントととして 上手に使われている器だが、和食器のプロとしては、やはり全ての お料理に和食器を使ってもらいたいと思った
それは、ラシェットのフレンチが、懐石を思わせる上品さと素材の色彩 の豊富さを持つ内容だからである
そして店を後にした、その足で虚空蔵窯へ向かったのは器の創造が頭の 中で爆発しそうなくらい膨らんでいたから・・・
そして始まった料理人・窯元・和座の不思議なcollaboration
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